研究結果:人生の目的コーチングで自己効力感・自己肯定感・QOLが向上した

(2024.10月加筆修正)

私たちSSCは、
コーチングの科学的研究も行っているコーチング協会ですので、今日はその研究結果をお伝えさせていただきます。



コーチングにおける心理学やQOLの研究はまだまだ少ないので、貴重な研究結果かと思います。

自己効力感・研究方法

23歳~66歳までの男女100名に6か月間の1on1『人生の目的コーチングプログラム』を実施。
コーチング前後で自己効力感の変化を一般性セルフエフィカシー尺度GSESを用いて評価した。
コーチングプログラムの効果を確かめるためにコーチ20人で実施した。

対象人数:26歳~66歳までの男女100人(平均年齢35.7歳)
職業:専業主婦・会社員・公務員・医療従事者・フリーランス・会社経営者など様々
統計:ウィルコクソンの符号順位検定

自己効力感・研究結果

向上:90人(90%)
変化なし:9人(9%)

低下:1人(1%)
P値:p<0.001で自己効力感に有意な上昇がみられた

自己効力感尺度GSESの3つの下位尺度である「行動の積極性」「失敗に対する不安」「能力の社会的位置づけ」においてもそれぞれ有意な上昇がみられた(p<0.001)
※表1参照


表1 自己効力感 GSES コーチング前後結果




この結果から、人生の目的・価値観を言語化する「人生の目的コーチングプログラム」は、自己効力感が低く、「自分にはできないと感じる」「積極的に行動ができない」「失敗に対する不安が強い」「自分自身の能力が社会に役立っていない」と感じる人への有効な介入方法であると言える。

【自己効力感向上の要因】

①クライアントが大切にしている人生の目的・価値観と日々の行動が結びつくことによって、「何のために何をするのか」と目的と行動が自己一致することにより成功体験が得られた。

②ただ何となく今の長期・短期目標を設定し行動するのではなく、目標達成の先にある「生きる上で大切にしたい人生の目的・価値観」につながる目標に向かうことで、より強い成功体験・遂行行動の達成に なったと考えられる。VanHoozerも、目標は自分自身で述べたニーズや興味に基づいて設定されたものであればあるほど達成できると述べている。
Van H, et al: The teaching process theory and practice in nursing. Norwalk, Ct: Appleon-Centuy-Crofts, 1987.

当てはめ型の価値観出しではなく、クライアント自身の力で「人生の目的・価値観」を言語化することで、「自分自身が人生で大切にしたいことは何か」と自己認識が高まったこと、ただ何となく目標設定をしたり行動するのではなく、自分の人生の目的・価値観に合った成功体験を積めたことが自己効力感向上の大きな要因であると考えられる。


自己肯定感・研究方法

23歳~66歳までの男女100名に6か月間の1on1『人生の目的コーチングプログラム』を実施。
コーチング前後で自己肯定感の変化を自己肯定感ver.2を用いて評価した。
コーチングプログラムの効果を確かめるためコーチ20人で実施した。

対象人数:26歳~66歳までの男女100人(平均年齢35.7歳)
職業:専業主婦・会社員・公務員・医療従事者・フリーランス・会社経営者など様々

自己肯定感・研究結果

向上:90人(90%)
変化なし:7人(7%)
低下:3人(3%)

92%の方がコーチング前よりコーチング後で自己肯定感が向上した。


自己肯定感が向上した要因は、クライアント自身の力で「人生の目的・価値観」を言語化し自分自身を深く知ることで、他人との比較による安易な自己肯定ではなく、「自分はこれでいいんだ」「自分が大切にしたいことはこれなんだ」と本当の意味で自分自身を肯定できるようになったことが大きな要因であると考えられる。


QOL・研究方法

23歳~66歳までの男女100名に6か月間の1on1『人生の目的コーチングプログラム』を実施。
コーチング前後でQOL(Quality of life:人生・生活・生命の質)の変化をSF-36を用いて評価した。
コーチングプログラムの効果を確かめるためにコーチ20人で実施した。

対象人数:26歳~66歳までの男女100人(平均年齢35.7歳)
職業:専業主婦・会社員・公務員・医療従事者・フリーランス・会社経営者など様々

QOL・研究結果


QOL8つの項目のうち特に
「General Health(全体的健康感)」

「Vitality(活力)」
「Role Emotional(日常役割機能・精神)」
「Mental Health(心の健康)」
が向上した。



自己効力感・自己肯定感・QOL、3つとも向上するという結果から、人生の目的・価値観を知る意味の大切さを改めて感じました。

私自身、14回転職し、鬱になり、人生をあきらめかけたところから『人生の目的』という生きる意味・生かされている意味・立ち返る場所・人生の方向性・原動力を持てたことに救われた一人です。

『人生の目的・潜在的価値観』という人生の方向性が原動力となり、内発的動機が高まり、意欲・行動力・集中力が高まります。

自分自身ため、大切な人のため、未来の子ども達のためにも、『自分だけの人生の目的・潜在的価値観・強み』を知り、発揮してもらえたら嬉しいなと思います。


自分の家族、子ども、仲間、大切な人が悩んでいるときにどのように関わったら良いのかと悩んだことはありませんか?


科学的根拠のあるコーチング、自分の力で幸せになるセルフウェルビーイング・セルフコーチング・教育を確立させることが、今を生きる人、未来の子どもたちのためになると真剣に考えています。


「生まれ来る子どもたちのために、何を残せるか?」とよく自分に問います。



私は
①「生き様(幸せに生ききる背中)」
②「セルフウェルビーイング力(自分の力で自分の幸せを歩むスキル)を高める教育」
を残したい。


①は、私たちの幸せに生ききる背中こそ、子どもたちへの最高の教育だと思うからです。

②は、SSC式人生の目的コーチングを、未来の子どもたちにも役立つ「セルフウェルビーイングの教育」して幸せのバトンをつないでいきたいからです。



さらに大それた理想としては、私は鬱で悩んできた経験があるので、人生の目的コーチングを精神疾患に対する予防医学のひとつとして確立させたい。

そんな大それた理想に向かって進む、大真面目な生き方があっても良いと思う。




このように研究をすることで、
コーチングを受ける方は、再現性のあるコーチングを受けられるし、
コーチになりたい方は、自己効力感・自己肯定感・QOLが向上するひとつの関わり方を身につけることができます。




研究は正直大変です。

ものすごく工数もかかりますし、費用対効果とか考えたらやれないものだと思いますが、コーチングや教育の発展、自由に幸せに生きる人を増やすために、使命感をもって私たちはこれからもコツコツ頑張っていきます。

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それでは今日はこのあたりで失礼いたします。

今日も最幸の1日、最幸の生き方を。

読んでいただきありがとうございます。


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【島本卓也のミッション】

『なぜ生き・なぜ働くのか』
あなただけの人生の目的をともにつくる

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発行責任者 一般社団法人 島本式ストレングスコーチング協会

代表 島本卓也

http://jibunto-mukiau.com/
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